がんばれニッポン!

これが日本代表23人だ!(数字は背番号。カッコ内は所属チーム、開幕時の年齢)
他国と比べて若いチームだ。今回は、恐れず伸び伸び、かつ、闘争心剥き出しで行け!


GK 1   川口能活(ポーツマス・イングランド、26歳)
   12  楢崎正剛(名古屋グランパスエイト、26歳) 
   23  曽ヶ端準(鹿島アントラーズ、22歳)

DF  2  秋田豊(鹿島アントラーズ、31歳)
   3  松田直樹(横浜Fマリノス、25歳)
   4  森岡隆三(清水エスパルス、26歳)
   6  服部年宏(ジュビロ磐田、28歳) 
    16  中田浩二(鹿島アントラーズ、22歳)
   17  宮本恒靖(ガンバ大阪、25歳)

MF 5  稲本潤一(アーセナル・イングランド、22歳)
   7  中田英寿(パルマ・イタリア、25歳)
   8  森島寛晃(セレッソ大阪、30歳)
   14  アレックス [三都主アレサンドロ](清水エスパルス、24歳)
   15  福西崇史(ジュビロ磐田、25歳)
   18  小野伸二(フェイエノールト・オランダ、22歳)
   19  小笠原満男(鹿島アントラーズ、23歳)
   20  明神智和(柏レイソル、24歳) 
   21  戸田和幸(清水エスパルス、24歳)
   22  市川大祐(清水エスパルス、22歳)

FW 9   西澤明訓(セレッソ大阪、25歳)
   10  中山雅史(ジュビロ磐田、34歳)
   11  鈴木隆行(鹿島アントラーズ、25歳)
   13  柳沢敦(鹿島アントラーズ、25歳)
  
[日本の対戦日程]
第1戦 対ベルギー  6月4日(火)17:30〜 埼玉スタジアム2002 〔NHK総合〕
第2戦 対ロシア   6月9日(日)20:00〜 横浜国際総合球技場 〔フジテレビ系〕
第3戦 対チュニジア 6月14日(金)15:00〜 大阪・長居陸上競技場 〔テレビ朝日系〕

決勝トーナメントは、21・22日に準々決勝、25・26日に準決勝、30日に決勝。
ここまで勝ち残ることを祈ろう!

第1戦、第3戦なんか、仕事してたら生で観られないじゃないか! 
主催国なんだから、全試合、ゴールデンタイム取ってもいいんじゃないの?


スウェーデン戦(5月25日)

前半は柳沢の1トップに、中田英がトップ下、森島を2列目に置き、服部が左、小野が右に入った。
けがから復帰した森岡が、フラット3の中央に。
攻撃は、中田英、森島を中心に、服部の攻め上がりも見られるが、スウェーデンの固い守りを破れない。
逆に、左からのクロスボールにゴール前で飛びこまれて先制される。

後半は鈴木が入り2トップに。
アレックスがゴール前に上げたクロスに、中田英は惜しくも合わせられないが、ボールは守備に戻ってきた相手選手の足に当たってゴールへ。結果的にはオウンゴールだが、チャンスを作ったことで生まれた1点と言える。
後半から入った明神は安定感を見せ、小笠原もよかった。

ちなみに中村俊輔の代表落ちだが、トルシエ監督は、セットプレイでのキックに魅力がある中村俊輔よりも、他選手といろいろな組み合わせができうる小笠原、つまりユーティリティ・プレイヤー(どのポジションもこなせる選手)のほうがチームバランスを考えたうえで大事と思い、代表に選んだのか、ということが、最近の発言から窺えた。
バレーボールのピンチサーバーのように、ここぞというときだけゲームに参加できるルールなら、セットプレイのときだけ俊輔、という手もあるのだが、そんなことはサッカーでは無理だ。

中山、秋田も投入され、観客が盛り上がる。
結果は1−1の引き分け。
後半は、強豪スウェーデンと互角に渡り合った日本。これからもっとコンディションがあがっていけば、じゅうぶん期待できる。

ただし、この試合はメンバーチェンジが11人までOKという特別なルールだった。本番では3人だけだ。
本番での先発選手、交代選手の起用がうまく当たるかどうかは、監督の腕しだいなのだ。

後半から、天皇皇后両陛下が観戦された。
また、試合後、トルシエ監督が日本語で、いっしょにがんばりましょう、と挨拶。いい態度じゃないか。
さあ、盛り上がってきたぞ。


俊輔をはずしたわけ

トルシエ監督がフランスの新聞に話したことによれば、「適材適所で使えない」らしい。

また、最近の週刊誌では、俊輔が創価学会の信者であることが原因とも書かれている。
宗教が何かということは、サッカーとは関係ないはずだが…

さて、本当はどうなのか、トルシエの心のなかを覗いてみるしかない。


ベルギー戦(6月4日)

埼玉スタジアム2002(2002って、来年どうすんの?)。記念すべき、日本での日本の初戦。
鈴木、柳沢の2トップでスタート。前半は0−0のまま。日本もさえないが、ベルギーもたいしたことないな。

後半に試合が動く。日本の自陣近くでの反則で、相手のFK(フリーキック)からウィルモッツがオーバーヘッドシュートを決めてしまう。

体格差があるせいか、相手のプレイを反則で止めがちなのが日本の欠点だ。
でも、安易な反則はダメ! 特に自陣近くで反則を取られたら、即、ピンチを生むのだから。

先制されたが、しかあし! その3分後だ。
小野だよ、小野 小野から(3回も書いちゃった)のビューティホーな縦パス1本に、鈴木が必死に追いつく。意地で、足の先にちょんと触ってゴールキーパーを抜いてゴーーーール!
とうとう、決められないと言われつづけたFW(フォワード)が決めた。この大事な試合で。

その10分後、今度は
稲本が相手のボールを奪い、柳沢(アレックスか柳沢か、観ててもよく分からんかったが)がつなぎ再び稲本へ。ゴールへ突進した稲本、左足で見事なシュートを決めた。これは文句なしにきれいなゴールだった。

だが、またしてもFKから点を取られる。今度はフラット3のオフサイドの取り損ねである。2列目から飛び出したバンデルへイデンのループシュートがGK楢崎が伸ばした手の上を越える。2−2の同点。

2失点はいずれもFKからで、日本のゴール前に相手選手が多くいる状態でのプレイだ。つまり、次からは、そういうプレイに注意すればいいのだ。フラット3で安易にオフサイドを取りに行くと、またやられるぞ。また、そういう状態にさせないためにも、中盤を支配して、3バックも押し上げて(もちろん、やばいときは下がるよ)、味方陣地でのプレイを極力少なくするようにすべきだ。

ていうか、ここまで同じ失点のしかたを続けるなら、フラット3にこだわらないで、ちゃんと相手についてガチガチ守ったほうがいいと思うんだけどね。トルシエなんか気にしなくていいからさ。

稲本が3点目を入れたかと思ったが、ゴールする前のプレイで反則を取られた。
オブストラクションらしい。
オブストラクションとは、ボールに対してプレイしないで、相手の動きを妨害する反則だ。
稲本が相手選手2人の間に割って入ってボールを取ったところで、相手選手2人が稲本にぶつかられてフラフラしたのを、反則に取られた。ぶつかってからボールを取りにいった、と見られたのだろうか。ボールを取りに行くのに、でかい2人が邪魔だったにすぎない。稲本様の進路をジャマしちゃいけないよ。
個人的には、どこが反則やねん!と言いたい。なんとも残念すぎる! 
審判、日本国内で、よく周囲全部を敵に回して平気だよな。なめてんのか? 他の国だったら枕を高くして眠れないぜ、あんた。
稲本は英語で文句を言ったが、通じなかったらしい。分からない振りか? どこの国の人だ? コスタリカ?

終了すこし前に、ゴール前に迫った相手選手を楢崎が止めに行って、あわやPK(ペナルティキック)を取られるかも、という場面があったが、審判はPKにしなかった。
もしかしたら、日本の3点目を消してしまったという意識があって、今度はベルギーの3点目のチャンスを取らずに、お互い様、としたのかもしれない。

小野の惜しいFKもあった。市川もよかった。
交替して入ったのは、アレックス、森島と、森岡のケガにより宮本の3人。中山、秋田の出番はなかったが、森岡がケガしなければ、中山か明神あたりが入ったのではないだろうか。

森岡は相手とぶつかって足がしびれて動かなくなったという。次の試合、だいじょうぶという話はあったが、はたしてどうか。
勝てた可能性のある試合を引き分けたのは、まあまあよかった、と思っておくしかない。

ロシア戦は、アレックス(三都主)の先発を望む。


ロシア戦(6月9日)

初戦と違う先発メンバーは、市川にかわって
明神、ケガの森岡にかわって宮本の2人。

日本は初めから積極的に攻める。
まず稲本が最初のシュートを打つ。中田英もシュートを連発するが、ゴール上にはずす。
前半はまたしても0−0。

後半6分、左サイドを上がった
中田浩から、ゴール前の密集にグラウンダーでボールが入る。
ロシアの高さを考慮して、ヘディングでクリアされないように、足元に早いパスを転がした。
柳沢がワンタッチですぐ前の稲本へ折り返す。稲本は一度ボールを落ちつかせてから、右足で押さえたシュートを放ち、ゴール右上に決めた。3人の見事な連係で取った、日本チームらしい、組織が機能した先制点だ。

その後も柳沢のシュート、柳沢とのコンビから鈴木のシュートがあるが、どちらも浮いてしまう。
これを見ると、いかに稲本のシュートが落ちついて正確なのかが逆に分かる。
続いて、
中田英のミドルシュートがゴールのクロスバー(横棒)を直撃! 惜しい!
今大会でもゴールポスト(地面に垂直なほうの棒)やクロスバーにぶつかって入らないシュートが、何でこんなに?と思うほどある。あの細い棒によく当たるもんだ。

鈴木に代わって
中山が入ると、6万6千人の観客の大歓声。ロシアもたまげただろう。
交代はこの後、小野に代わって服部、稲本に代わって福西が入る。

宮本はよかったが、鼻の骨折のために黒いフェイスガードを着けての登場。せっかくのワールドカップなのに、素顔じゃないのは、あとあと記念として試合をビデオで見なおすときにも、ちょっと残念かも。どこかの国の放送が、バットマンだ、と言っていたぞ。

ロシアの攻撃は単調なミドルシュートが多く、楢崎はほとんど正面で止めていた。守りを崩されたのは2度くらいしかなかったのではないか。
日本は、ボールを持った相手選手にプレッシャーをかけつづけ、決定的なピンチの芽を摘んでいったのだ。

快勝といっていい。
1勝1分け、勝ち点4。総得点3、総失点2、得失点差1。
次のチュニジア戦も、この調子で行こう!


1次リーグ最終戦の結果で、決勝トーナメント進出は、こうなる!

Hグループ4カ国が、それぞれ2試合を消化したところでの成績は、
日本    1勝1分け、勝ち点4、得失点差1(得点3、失点2)
ロシア    1勝1敗、勝ち点3、得失点差1(得点2、失点1)
ベルギー  2分け、勝ち点2、得失点差0(得点3、失点3)
チュニジア 1分け1敗、勝ち点1、得失点差−2(得点1、失点3)
〔勝てば勝ち点3、引き分ければ勝ち点1を得られる〕

ここで、次の試合、ロシア対ベルギー戦を考えてみよう。
ロシアが勝った場合、ロシアの勝ち点が6、ベルギーの勝ち点は2。
ベルギーが勝った場合、ベルギーの勝ち点が5、ロシアの勝ち点は3。
引き分けの場合、ロシアの勝ち点が4、ベルギーの勝ち点は3。
これを踏まえて、

日本対チュニジア戦の結果を考えると、
日本が勝てば勝ち点は7となり、グループ1位で予選突破。
引き分けなら日本の勝ち点は5となり、グループ1位か2位で予選突破。

〔グループ1位と2位が予選リーグを突破して決勝トーナメントへ進める〕

日本が負けた場合が難しい。負けるとチュニジアとともに勝ち点は4で並んでしまう。
勝ち点が同じ場合は得失点差を比べることになる。
1点差で負けた場合は、日本の得失点差は0、チュニジアは−1となり、日本がグループ2位で予選突破。
しかし2点差で負けた場合は、日本の得失点差は−1、チュニジアは0となり、チュニジアがグループ2位で予選を突破する。
2点差以上の負けも当然、同じだ。

混戦のなか、2点差以上で勝てばいいという希望が生まれたチュニジアは、ガンガン来るだろう。
日本は、ここをしのいでこそ、決勝トーナメントへ進む資格があるというもの。気をひきしめてがんばれ!

グループ1位だと、決勝トーナメントの初戦の相手は、コスタリカかトルコが有力。
グループ2位だと、たぶん相手はブラジルだ!


チュニジア戦(6月14日)

先発メンバーはロシア戦と変わらず。そう、よかった試合のメンバーを変えることはない。

前半は、様子を見ているのか、パスをつなぐが、無理に攻めにもいかない。相手も必死に点を取りにくる気配がない。チュニジアさん、2点差で勝たなきゃ決勝トーナメント行けないんでしょ? そういう気迫が見えないんだけど。
これはねー、日本が上手いのだ。相手がガンガン来ないこともあって、ゆっくり余裕でボールを回してキープしてる。大人だね。
でも、ちょい退屈でもあるなー。
左サイドの小野、そしてFW鈴木のディフェンスへの貢献が印象的な前半。

後半最初から、柳沢に代えて森島、稲本に代えて市川が入る。
いまが旬の稲本を代えたのは、少し、日本の攻めに怖さがなくなるんじゃないかと心配したが、開始早々の3分、そんな不安は吹き飛んだ。

市川が倒されて、フリーキック。パスを受けた鈴木から中田英へ。中田英から再び鈴木へスルーパスが出る。このボールを相手がカットするが、そのクリアボールが中央に転がり、走りこんできた森島が右足でシュート、ゴール左に決めた。ゴ〜〜〜ル!!

交代で入ってすぐに決めた森島もお見事だが、やっぱり中田英鈴木のワンツー・パスのコンビネーションから生まれたチャンスといえる。

この先取点で日本は観客も選手も、俄然、盛り上がった。
チュニジアにしても、これで3点取らなければならなくなり、かなり戦意を喪失しただろう。

中田英のフリーキックに続き、市川のセンタリングにまたも森島がヘディングでシュートするが、これは惜しくもゴールポストに当たってしまう。なおも、市川のシュート、小野のヘディングシュート、明神のミドルシュートと、日本が押していく。

そして30分。右サイドを攻め上がった市川からゴール前へクロス。これに中田英がヘッドで合わせてゴーーール!! やった! 中田英の得点、見たかったぞ!

終了すこし前には、中田英に代わって小笠原が入った。
初登場。よし、いいぞ、こういうところで初めての選手を使うのは。トルシエ、今大会の采配はなかなかいいじゃないか。
その小笠原、短い時間ながら、敵陣がキーパーだけなのを見て、超ロングシュートを放つなど、いいところを見せた。

2−0。完勝。
ほんとうに、次は決勝トーナメントなんだ。
さあ、訳知り顔で、予選敗退なんて予想した人たち、なんと言い訳する?

次の相手は、トルコ! 18日午後3時30分、宮城だ!
決勝トーナメントは、中3日の日程で厳しいが、がんばれ! 
しかし、3時半じゃあ、また、リアルタイムで観られないじゃん!


トルコ戦(6月18日)

トルシエ監督は、先発メンバーを代えてきた。
初出場の西澤をワントップ(ひとりだけのFW)に、アレックス(選手登録名は三都主だが、ユニフォームの背にはアレックスと書いてある)をトップ下?に入れた。
中盤を1人増やして、ボールを支配する作戦か。

しかし、前半12分、味方陣内でのパスミスを取られて攻められ、コーナーキックにされてしまう。
試合開始前から雨が降りつづけ、滑るために、パスの精度も下がっていたのかもしれない。
このコーナーキックに、中央後ろから、「
リアルモヒカン」のユミトダバラがジャンプしてヘディングで合わせた。日本は誰もこのモヒカンをチェックできずに失点。
「ミスから与えたコーナーキック」とか「ミスからの失点」とニュースや解説が言っていたが、そんなことをいっても意味がない。ミスでなくてもコーナーキックは発生するかもしれない。コーナーキックになるときはなるのだ。
そしてそのコーナーキックで失点したって、その前のミスとは何も関係ない。

日本は左から小野、アレックス、中田英が絡んで攻めるが、トルコはどんどん早い潰しに来て、よく守る。しかし、日本は右からの攻め上がりがないので、単調な攻めにも見える。
27分のフリーキックのチャンスに、蹴るのは小野でも中田英でもなく、変化をつけて稲本にパスを流したが、これが合わない。このミスはいただけない。

41分、アレックスのフリーキックが左のゴールポストをたたく。これがもう少し右に行っていれば! 
惜しい!

後半は、アレックスに代わって鈴木が入り、西澤とツートップを組む。そして稲本に代わり市川が入って右サイドへ。前半は右にいた明神が稲本のいた位置に下がったのか。小野は左サイドに入る。
前半、再三敵陣を崩しに行ったアレックスを代えたのは、どうなのだろう。
また、きょうの調子が悪かったのかは分からないが、今大会で後半に2ゴールを決めている稲本を下げたのも、かなりの賭けに思える。

後半も日本が押す。中田英、西澤、明神とシュートを放つが、ゴールを割ることができない。
トルコは、たまにボールを奪って逆襲のカウンター攻撃に来るくらいの印象。
日本は攻めるが点が入らない。トルコの守りが上手いのか、日本が決定力に欠けるのか。ずるずると時間が過ぎる。

終了の少し前に、市川に代わって森島を投入。
なおも、松田、西澤のシュート、森島がファウルを受けて得た小野のフリーキックも実らず、タイムアップ。

ひとつのチャンスを敵に生かされ、そのあとは、なんとなく守り切られた試合。
それで勝つ相手も強いのだ。それで負けるのも、まだまだ力がないのだ。
運を引き寄せるのも、実力が伴わなければならない。

とはいえ、ワールドカップという場で、それも2回目の出場で、初の勝ち点、初勝利、決勝トーナメント進出という実績を残したのは素晴らしいこと。
これが日本サッカーの歴史になる。これからもっと強くなっていくための。

この自信と悔しさを、世界との戦いにぶつけて、
4年後のワールドカップは、ベスト8以上を目指せ!



ダイヤルBJを廻せ! へ      トップページへ